あ　と　が　き

　

　１２月としては穏やかな天気に恵まれた，２００３年（平成１５年）１２月９日，岡山市立岡山中央北小学校を会場に開催された第１１回岡山県国際理解教育研究大会は，百数十名の参加のもと，岡山中央北小学校の教職員・発表者・助言者・会員のご協力をいただき無事終了することができました。　

　会場を提供してくださった岡山中央北小学校の公開授業は，国際理解教育の取り組みとして，今，もっとも注目され，関心を集めている英語活動でした。これまでの実践の積み上げのもとに，学級担任のみによる授業と担任とＡＬＴとのＴ・Ｔの授業を公開していただきました。子ども達の生き生きした活動，授業者の堂々とした指導に，今後の英語活動の授業のありかたについて，大きな刺激と示唆を受けることができました。

　記念講演は，「品性ある子に育てたい！アメリカに見る学区で取り組む品性教育」の演題で，岡山大学の青木多寿子先生のお話を聞くことができました。ご自身の米国への留学に際し，お子様を現地の公立小学校に通学させられた経験をもとに，米国の品性徳目教育について，熱心に語っていただきました。学校が地域・家庭と連携して子ども達を健全に育てていくためにどうあればいいかについて，貴重な示唆をいただきました。

　午後からの，４会場での分科会でも，報告者の先生方の提案のもと，終始活発な討議がなされ，参加者は国際理解教育の推進についての展望や指導法についてさまざまな感想を抱かれたことかと思います。

　いずれにしましても，社会の状況がめまぐるしく変化し，教育改革が急速に進む中で，本研究大会が，今後の本県の国際理解教育の進む方向について考えていく貴重な場になったことは間違いありません。県内各地で，さらに国際理解教育の取り組みが前進することを期待します。

　最後になりましたが，本研究大会をご後援いただいた岡山県教育委員会，岡山市教育委員会，倉敷市教育委員会，福武教育振興財団をはじめ，本大会成功のためにお力添えいただいた各委員，関係諸氏に心から感謝とお礼を申し上げます。

　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　２００４（平成１６）年１月１０日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　編集部担当副会長　　森　　英　志

　　　　　※この研究大会は，福武教育振興財団の助成を受けています。