ワークショップ
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世界の現実理解「アフガニスタンは今」 |
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講師 元旭竜小学校校長 岡山ユネスコ協会理事 片山 主計 先生 |
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○ 世界各国の現状を写真や様々なエピソード を交えながら紹介していただいた。
1 大津波 インドネシアからのリポート
・ 岡山に留学していた友人も津波に巻き込まれて死亡
・ 孤児になっている学生には,授業料免除 などの処置がとられている。
2 イスラエルとパレスチナの高校生に会って
岡山市が主催し、戦争当事国のパレスチナとイスラエルの高校生各5人を招待
・ 当初は互いに話をすることもなかったが,活動をしていくうちに手をつなぎ, 少しずつ話をしていくようになり,最後には,♪We are the world♪ を一緒に 歌うようになった。
* 争いをなくしていくには,若者から意識を変えることが大切であることが身を もって感じた。
3 貧困とは 豊かさとは
(バングラデシュ)
・ 毎年洪水が起こる。川のように見えた場所は,本来は田んぼ。水位が稲の背を 超えるが,それでも稲は育つ。
・ 学校の運動場は,くるぶしまで足がつかるくらいぬかるんでいる。
・ トイレや水道はない地域。(水は雨水を使い,トイレは道端で)
・ NGOがスラム街に学校(バラックの校舎)を建てる。下にござを敷いている だだけ。こういった施設があるのはごくわずか。
・ 女性教育…識字・避妊の大切さを教える。(自立できるように)
(ケニア)
・ スラム街に60万人が住む。360度見渡す限りバラック小屋が続く。
・ AMDA…医療活動に限らずバラック小屋を建てて,掃除の仕方を教える。ミ シンを使ってその技術を身につけさせる。(職業教育)
(ベトナム)
・ ハノイからラオスに向かう途中の山中の村…53民族(言語衣装など,それぞれ 異なる。ベトナム語を知らない。)
・ 寺子屋運動(識字教育)を展開… 共通語(ベトナム語)を教える。
・ 学齢期の子どもから、おばあちゃ んまでが参加
・ 山の分校を卒業すると,山を下り たところにある本校(日本ユネス コが建立)に行く。
・ ベトナム人にベトナム語を教えな くてはいけない。そういった地域 や国がアジアには多い。
(アフガニスタン)
・ 現在あまり報道されていないが,現状は変わっていない。戦車や飛行機が捨て られたまま。
・ 22年間戦争をし続けているため,戦争しか知らずに大人になった子がいる。
・ 戦争が終わって2年たつが,国力がないため,復興できていない。(その日暮ら しの生活)
・ 山には木が一本もない。土地代がかからない山の上の方に家を建てるが,2年 間干魃続きで水もない。(井戸もない)
・ 国道(アスファルト)をはずれると,地雷地帯(赤白の石が目印:世界一)
「アスファルトの上のみ歩いてよし!」
・ 日本の国連関係の機関が建てた学校…15クラス中14クラスが男性,1クラス のみ女性が通う。(タリバン政権下では,女性は勉強しなくてもよかった。女 性は解放されたが,意識は高まっていない。)
・ 写りの悪い黒板。机や椅子の数も十分でない。教室に入りきれない子どもは, テント内で学習する子もいるが,激しい熱砂のため,学習もままならない。
・ 医療活動を充実するため,病院の従業員に対して文字を教える。
* 現地の人が限られた道具(柄のないスコップなど)で井戸を掘り,それに見合 う賃金を払う。現地の人はその賃金で生きていける。物や道具を与えることが 必ずしも,本当の国際貢献ではない。
(記録者 富田小学校 教諭
元長 重人)