「帰国子女教育を考える会」 第71回 研究例会のご案内

 

 海外で生活している義務教育段階の日本人児童生徒は現在約77千人です。この内27.5%の子どもは、日本の教育課程に沿った日本人学校の教育を受けていますが 72.5%の子どもは主に現地校やインターナショナルスクール等で学んでおり、日本の教育課程に沿った教育や日本の学校文化、日本の習慣に触れる機会が少ない環境で過ごして帰国してきます。

海外に長期間在留し帰国した子どもの数は、平成25年度は約11千人です。この異文化の中で暮らして帰国したいわゆる帰国子女の、小学生の94.3%、中学生の68.0%は帰国後公立小学校・中学校に通学しています。

外国人児童生徒の在籍状況も地域により偏りがありますが、異文化で育ったとみなせる外国人児童生徒が激しく増加しており、その数は帰国生数の7倍を超えています。海外で生活してきたという点で同じとみて日本人帰国子女と外国人児童生徒の数を合計してみると、日本全国の小・中学生総数に対する割合は0.7%になります(平成26年の実績;文部科学省・外務省調査)

現在帰国子女や外国人児童生徒が在籍していない学校も多いですが、こうした社会情勢の中で、突然帰国子女や外国人児童生徒を受け入れることになった場合、どんなことが起きるのでしょうか?担任は、異文化で育った子どもを適切に理解しどんな点に留意してその子の特性を活かしながら学級や学校にソフトランディングさせたらいいのでしょうか。今や喫緊の課題といえます。このような児童生徒は少数者であるがゆえに社会問題まで発展していませんが、例えば、姿かたちが日本人であるためこんなことは当然こう理解ができているだろうと担任や級友に思い込まれていたが実際はうろたえたと語る帰国生は結構います。先生の異文化理解の不足や不用意な言動で学校不適応におちいり悩み苦しんでいる児童生徒・家族の事例は少なくありません。

日本社会への帰還者・来訪者への配慮について、特に公立学校などの先生方に、ぜひ知っていただきたいこと、心得ていただきたいことについて考え合いたく、下記のとおりこの会を開催いたします。教育委員会、校長先生、担任の先生など教育関係者のご参加を切望いたします。

 

 

□日時  2015年11月7日(土) 午後2時〜5時 (例会後 懇親会開催予定)

 

周辺MAP□会場  YMCA学院高校 1階

 

543-0054大阪市天王寺区南河堀町9-52

   TEL: 06-6779-5690

 

最寄駅:

JR・地下鉄】「天王寺」駅より徒歩5分

【近鉄】「大阪阿部野橋」駅より徒歩8

 

□テーマ 「帰国生を理解するために」 

 

□発題者

 

森本昭憲さん  スラバヤ日本人学校・ウェリントン補習授業校・サンディエゴ補習授業校に勤務し、現在海

外子女教育振興財団教育相談員。

梁井利恵子さん 1992から9年間サウジアラビアのリアドを始め中東3か国に駐在員夫人として在住し3

の子どもを育てる。豊中市協働事業第一号「しょうないREK(れっく)」の提案団体である「地球ママくらぶ」代表

高橋ひかるさん カラカスにて現地幼稚園年長〜日本人学校小学2年生。高槻市立小・中学校を経て大阪府立

芥川高校在籍。和太鼓部で全国大会2位。神戸学院大学卒業後、長岡京市社会福祉協議会で

社会福祉士として勤務。現在主婦兼化粧品会社勤務。

 

□司会進行: 二宮聡さん(YMCA学院高校 教頭)

 

 

  第T部 上記の方々による発題

  第U部 発題者の方々と参会者による自由討議

  例会終了後 5時15分〜 懇親会(会場周辺を予定)

[自由参加ですが、出来る限り多くの皆さんのご参加を期待しています。]

 

□資料代  1人 1,000

本会は有志で運営している研究会です。資料代についてご賢察のほど、よろしくお願い致します。

 

□出欠返信先・問合せ先(eメールにて出席のご連絡をいただければ幸いです)

  事務局 大阪YMCA国際専門学校 国際高等課程 小路(しょうじ) 清一(きよかず)

550-0001大阪市西区土佐堀156 4F

TEL. 06-6441-0848 FAX 06-6443-7510

        E-mail  shoji-kiyokazu@osakaymca.org 現在osakaymca.or.jpは使用不能です

 

     当会についての詳細は、http://www.osk-ymca-intl.ed.jp/ihs/returnee/ をご覧ください。


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